こんにちは。CCIのアナリティクス担当の谷井です。
ユニバーサルアナリティクス(UA)の計測終了まであとわずかとなり、本格的にGA4を活用した検証がスタートしている方も増えているのではないでしょうか。
今回はレポートを見るときに注意したい「しきい値」について解説します。
しきい値とは、標準レポートや探索を使用する際に、ユーザー属性やインタレストなどからユーザーを推測されないようにするために設けられた仕組みです。
しきい値が発生するとレポートの一部が除外され、確認できないようになります。
この仕組みはGoogle側のシステムで定義されているため、こちら側で調整を行うことは出来ません。
しきい値が発生する主な要因は以下の3つです。
Googleシグナルが有効になっている
GoogleシグナルとはGoogle独自のロジックでユーザーを判別する仕組みです。
ロジックは非開示ですが、恐らくGoogleが提供する各種サービスを軸にユーザーを判別しているものと思われます。
こちらが有効になっており指定した期間のユーザー数が少ない場合、しきい値が発生しやすくなります。
ユーザー属性やユーザーベースのディメンションが含まれている
ユーザー属性やユーザー数などのユーザーベースのディメンションが含まれている場合、しきい値が発生する場合があります。
検索ワードが含まれている
検索ワードがレポートに反映されており、ユーザー数が少ないとしきい値が発生する場合があります。
しきい値が発生してしまった場合、以下の対処法で解決する場合があります。
対象期間を延ばす
先に述べたように、しきい値は"ユーザー数が少ないと発生しやすい"という特徴があります。対象期間が短いとユーザー数が少なくなるため、しきい値が発生しやすい状況になります。そのため対象期間を延ばしユーザー数を増やすことで、しきい値が回避できる場合があります。
ユーザー属性やユーザーベースのディメンションを使わない
ユーザー属性やユーザー数などのユーザーベースのディメンションを使わなければ、しきい値が発生しづらくなります。セッションとセットでユーザー数も出すケースもあるかと思いますが、不要な場合は削除してみましょう。
Googleシグナルを無効にする
Googleシグナルを無効にすればしきい値の発生は回避できますが、ユーザー判別の精度が落ちます。その点を考慮して対応しましょう。
Googleシグナルを無効にする方法
管理画面の「レポート用識別子」から変更が可能です。
デフォルトでは「ハイブリット」で設定されていますが、「デバイスベース」に変更するとGoogleシグナルが無効になります。
BigQueryを利用する
BigQueryへエクスポートされるデータはGoogleシグナル由来のデータは含まれないため、しきい値は発生しません。ただしGoogleシグナルによるユーザー判別が行われないため、レポートとBigQueryのユーザー数は異なる場合があります。
GA4で数値が合わないときは、「しきい値」が関係している可能性がありますので、今回ご紹介した対処法を試してくださいね。
CCIではGA4の導入や計測カスタマイズ、運用サポートなどの支援を随時行っております。
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