こんにちは。CCIのアナリティクス担当の寺田です。
Looker Studioで便利なのが「コントロールフィールド」を用いたフィルタ機能。
ディメンションの値ごとにフィルタをかけるなど、インタラクティブにグラフを切り替えることができる非常に便利な機能です。
前回の記事(【Looker Studio】コントロールの適用範囲を解説(前編))では、
コントロールの基本適用ルールを2つ紹介しました。
1.コントロールの適用範囲は、コントロールが設置されたページのみ
2.コントロールのデータソースを使用するすべてのグラフにフィルタが適用される
そのうち、「ルール2は成り立たない場合もある」ことを紹介したいと思います。
結論から言うと、
コントロールのデータソースを使用していないグラフにも、フィルタが適用されるケースがあります。
図だと以下のような場合です。
理由はLooker Studioが「データソースをまたいだフィルタ適用」をサポートしているからです。ただし、「データソースをまたいだフィルタ適用」を可能にするにはデータソース間に2つの条件があります。
※参考ドキュメント(Looker Studioのヘルプ > データソース間でコントロール使用する)
1.双方のデータソースが同じコネクタで作成されており、かつ
2.双方のデータソースが固定的なスキーマを持ち、事前定義されたフィールドのセットを含む
..........?。😇
小難しいので訳すと
1.双方のデータソースが同じコネクタ(※)で作成されており、かつ
2.双方のデータソースが共通のスキーマ(共通のデータ型)を持つ
という意味です。
(※参考):Looker Studioのコネクタ一覧⬇️
具体的なケースを下記の図で示します。
※それぞれのデータソース条件⬇️
下記のデータソースA,データソースBから作成したそれぞれのグラフは、共通のフィールド「user_type」を持っています。
ここでデータソースAから作成したコントロールフィールド「user_type」を「repeat」だけにフィルタしたら2つのグラフはどうなるでしょうか?
実際に user_type = repeat の条件でフィルタをかけてみます!
なんとコントロールのフィルタが、コントロールのデータソースを使用していないグラフにも適用されました。
これは冒頭でお話ししたデータソース間に2つの条件が成立しているからです。
1.双方のデータソースが同じコネクタ(※)で作成されており
(=どちらもコネクタはBigQuery)、かつ
2.双方のデータソースが共通のスキーマ(共通のデータ型)を持つ
(=双方のデータソースであるBigQueryテーブル/user_typeカラムはどちらもSTRING型、
モード:NULLABLE、値は 'new' , 'repeat')
データソースBの「user_type」カラムを「new_or_repeat」とBigQuery上で別名を付けて、データソースCとして置き換えました。
(単にBigQuery上で、「user_type」カラムに対し別名を付けただけです。)
同じようにデータソースAから作成したコントロールフィールド「user_type」でフィルタをかけると、データソースCから作成したグラフにもフィルタはかかるでしょうか?
実際に user_type = new の条件でフィルタをかけてみます!
なんとフィルタがかかりませんでした。。。
異なるデータソース間でフィルタをかけたかったら、フィールド名も一致させた方が無難そうです。
(※)ただこれ、違うフィールド「名」同士でもうまくフィルタがかかる場合もあります。
Looker Studioが「同じ情報を持つフィールド同士」と認識した場合のみ、うまくフィルタがかかると考えられますが、その詳細な条件については不明です。(情報求ム!👂)
現時点で厳密にデータソース同士、フィールド同士の依存関係を定義したかったら、「Looker Studio」ではなく「Looker」を用いてきちんとデータモデルの定義をするべきでしょう。
今回は「コントロールのデータソースを使用していないグラフにも、フィルタが適用されるケース」について解説しました。
「意図しないフィルタが、何故か適用されてしまう😥」などのトラブルを避けるためにも、今回説明した2つのルールを頭の片隅でも置いていただけると幸いです。
1.双方のデータソースが同じコネクタ(※)で作成されており、かつ
2.双方のデータソースが共通のスキーマ(共通のデータ型)を持つ
ここまで読んでいただきありがとうございました!😄
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