【GA4】2023年6月時点におけるGA4のGoogle広告流入の検証方法について | CCI Analytics

アナリティクスを担当する田口です。今回は目前に迫ったユニバーサルアナリティクス（UA）の終了に伴うGA4への本格的移行に向け、Google広告流入の検証方法について解説します。

まず前提ですが、2023年6月時点のGA4では、Google広告の流入はUTMパラメータの利用に関わらず「google / cpc 」にすべて集約されます。このGoogle広告の対象となるのはリスティング広告、GDN（Google Display Network）、YouTube広告などです。

この点は既に昨年7月にコラムで公開しているので、そのコラムもご覧ください。

この仕様により、GA4でGoogle広告の効果検証に影響が生じる可能性があると思います。特にリスティング広告とGDNは同タイミングで出稿する機会も多いかと思います。

この事象を根本的に解消するにはGA4でもUAと同様に「UTMのオーバーライドを許可」する設定が追加されることが望ましいですが、現状ではその設定はありません。

（今後、Google社により追加される可能性はあり得るかと思います）

この仕様をイメージとしてまとめたのが以下の画像になります。

※Google広告側の設定で、自動タグをONにしている前提での内容となります。

繰り返しになってしまいますが、「utm_source」と「utm_medium」に関してはいずれも「google / cpc」に上書きされます。UTMパラメータの情報は反映されません。

※実際にはGA4上でUTMパラメータ情報のままでデータが蓄積されるケースも確認していますが、その数値は少ない状態の筈でレアケースになります。

そして「utm_campaign」については、

• Google広告アカウントと連携済みの場合、Google広告のキャンペーン名で記録される
• Google広告アカウントと連携していない場合、UTMパラメータ（「utm_campaign」）の文字列で記録される

という違いがあります。この点はデータを確認するGA4プロパティでGoogle広告との連携有無を確認して頂く必要があります。

この仕様の下で、UTMパラメータを活用したGoogle広告の効果検証方法としては、「utm_content」の活用が考えられます。

具体的に説明したのが以下の図になります。

上記の様に、「utm_content」の箇所に広告配信メディア（手法）も記載することにより、GA4上で分類して数値を確認することが可能になります。

なお、「utm_content」で設定した粒度は、GA4では「セッションの手動コンテンツ」のディメンションで確認が可能です。

もしGA4でGoogle広告の数値検証にお悩みであれば、この方法を参考にしていただけたら幸いです。

【補足】

• GA4とGoogle広告アカウントを連携していない場合は、「utm_campaign」の区分に広告配信メディア（手法）を用意する、といった方法も考えられます。
• Google広告以外とは別に広告出稿を行っているケースは多いと思います。Google広告以外はこの事象は発生しませんが、他広告メニューでも同様のルールにするかは
  UTMパラメータ発行管理上の観点からご検討ください。
• このコラムは、2023年6月30日時点のGA4の仕様に基づき作成しています。今後、Google社による機能アップデートが発生する可能性は考えられます。

【2024年3月追記】

本コラムの内容ですが、2024年2月よりGA4上で「セッションの手動参照元」「セッションの手動メディア」「セッションの手動参照元/メディア」といったディメンションが追加されています。このディメンションを利用することで回避できる可能性があります。

詳しくは、2024年2月に公開した以下のコラムをご覧ください。

• 【GA4】新規追加の「セッションの手動～」ディメンションについて検証

CCIでは、これまで多くのお客様にGA4の支援を行っています。また、今回題材にしたように多くのデジタル広告運用の支援も行っています。

GA4データの蓄積や活用で課題を感じている場合は、ぜひ下記ページもご覧ください。